引き続く消費者需要の高まりから港湾の混雑、労働力不足、COVID関連のロックダウンに至るまで、サプライチェーンは依然として、商品の出荷から目的地への配送まで甚だしいプレッシャーにさらされています。  

今まで以上に重要なのは、M&A(合併および買収)活動の増加、絶え間なく変化する規制やグローバル貿易、コンプライアンス、関税の変動などの複雑な要因に対処する一方で、物流業界の環境を評価してこれらの変化に適応しなければならないことです。   

先進的な考えを持つフレイト・フォワーダーやキャリアはそうした変化に対応するために、よりデジタルな環境に移行しています。しかしパンデミックがデジタル化を加速したとは言え、その先はまだ長いと言えます。 

先頃開催された ロイター社主催のオンライン座談会イベント では、Crane Worldwide Logistics(クレーンワールドワイドロジスティクス)社、Maersk(マースク)社、そしてWiseTech Global(CargoWise開発プロバイダー)のリーダーらが、物流業界の過去と現状、今後の行方、そしてテクノロジーが業務上の大きな変化に対応していくのにどのように役立つかについて話し合いました。  

フレイト・フォワーダーが直面するさらに複雑化した物流環境    

クレーンワールドワイドロジスティクス社のCIO(最高情報責任者)である Brannon Kuykendall氏 によると、業務上の悩みを克服して全体的な効率と精度を向上させるためには、テクノロジーとデータの有用性が高いことがかつてなく明らかになりました。   

「過去2年間を基準に考えた場合、サプライチェーンは今後さらに複雑で難解になり、要求が厳しくなる一方であることが予想されます。そのため、我われのような物流業界の多くの企業にとって、デジタル化が長期的成功への鍵となります」と同氏は述べています。  

CargoWiseグローバルセールス、ゼネラルマネージャーであるGene Gander氏もそれに同意し、テクノロジーの導入が物流業界のどの企業にとっても最優先事項であるとして、次のように語っています。  

「パンデミックは大手物流企業が通常のビジネス環境を再考するきっかけとなり、従業員の大幅なリモート勤務への移行が行われ、プロセスの自動化が急増し、迅速な判断を行うためのリアルタイムのデータの使用が促進されました」。 

「その結果、多くの大手物流企業は引き続きデジタルトランスフォーメーションへの取り組みを優先し、ひいては新たに直面した不確実な市場環境にうまく適応できる方法を検討しています 」。  

フレイト・フォワーダーの成功にはテクノロジーによる可視性が不可欠    

同オンラインイベント参加者へのアンケート調査によると、デジタルトランスフォーメーションの利点に関して言えば、業務効率の向上が重要である一方で、可視性の向上が最も重要であることがわかりました。 

同座談会の3人のスピーカー全員が、企業内における、そしてパートナー企業、政府機関、顧客、ベンダー、その他の主要な利害関係者の間における可視性の力について意見を述べました。   

「過去2年間で、より幅広い顧客基盤にわたって可視性に対する需要が大幅に増加しています」と、マースク社のRegional Head of Lead Logistics - Europe(欧州リードロジスティクス部門)の地域責任者であるKim Nigel Overman氏は述べています。  

「物理的な動きには文字通り、何百マイルものマイルストーンがあるため、データをより使い易くすることが重要です。依然はデータを取得することが課題でしたが、今はそのデータがあります。したがって問題は、顧客がデータを消費して使用できるように、どのようにデータを有意義な方法で調整したらよいかということになります」。  

物流サービスプロバイダー間の調整、標準化そして連携  

Kuykendall氏は、世界の物流エコシステムにおいて、多くの異なるつながりのないシステムを使用する業界関係者間での連携を強化するには、2022年以降が絶好のチャンスだと言います。  

「可視性を競争上の利点と考えている競合他社に対して、『少し標準化しましょう』と言うのは、もちろん微妙な問題です。別に競争上の優位性を奪おうとしているわけではなく、双方が合意できる妥協点を提案しようとしているのです。例えば、追跡機能やブッキングは明らかに標準化できるものです」。   

Gander氏もこれに同意し、ブッキングなどの機能における標準化は、1つのシステムにあらゆる機能を統合することに役立ち、その後ブッキングから税関コンプライアンス、電子請求書発行などのすべてを標準化することが可能となるとして、次のように述べています。 

「標準化はすべての人にとって役に立ちます。ユーザーが拠点に関係なく、同じデータベース上の同じ情報に同時にアクセスできることを本当に望んでいます」。  

「それを単一のプラットフォーム、または可能な限り少ない数のプラットフォームを使用して一貫して実行できれば、複数の情報源、複数のエンドポイント、またはある地点から別の地点に渡されるデータの値が変わることが少なくなります。そうした一元化と一貫性を高めることができればできるほど、データの変数をより減らすことができるのです」。  

グローバル・サプライチェーンへのプレッシャーがピークに達し、転機が近づいているという議論が引き続き交わされています。そんな中一つ確実に言えるのは、2022年もまた、グローバル物流業界にとって重要な年になるだろうということです。 

しかしながら、絶えず時代に先手を打つフレイト・フォワーダーは、可視性と業務効率を優先しながら、戦略的計画とテクノロジーの導入を通じて、今後の速い変化により良く対応できるようになるのは明らかです。   


デジタル機能の合理化、効率の向上および可視性の障害の克服によるデジタル・エコシステムの最適化についての詳細は、このウェビナーをご覧ください。 今すぐ視聴

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